そう考えた時に、いくつか有名な事務所が思いつくと思います。その中で、ホリプロタレントスカウトキャラバンという名前に聞き覚えのある方もいるのではないでしょうか。
ホリプロでは、有名なホリプロタレントスカウトキャラバンの他にもたくさんのオーディションを行っています。そこで、ホリプロが開催しているオーディションの内容や、合格するための方法を解説したいと思います。
オーディションの種類
オーディションの評判について
オーディションの内容について
合格するには
ホリプロオーディションにはどんなものがあるの?
ホリプロのオーディションには、冒頭で紹介したホリプロタレントスカウトキャラバンの他に、お笑い芸人になるための通称「ネタ見せ」や、ホリプロが手掛ける舞台やミュージカルに出演するキャストを選ぶオーディションがあります。
それぞれ求めている人材が違うので、何を目指すかによって、どのオーディションを受けるのかはっきり分かれてきますね。
それぞれ、詳しく紹介したいと思います。
ホリプロタレントスカウトキャラバン
大手芸能事務所であるホリプロが1976年から開催している、最も歴史のあるオーディションです。グランプリは毎回ニュースになるので、話題性もバッチリですよ。
新人発掘を目的としたオーディションのため、全くの素人が「一夜にしてシンデレラ・ガール」のような事も起こっています。
歴代受賞者には深田恭子さんや石原さとみさん等、有名な人がずらり。グランプリに輝いた人を見ているだけで、このオーディションのすごさがわかるようです。
ネタ見せ
これはホリプロコムという、ホリプロのお笑い芸人部門のような性格の子会社が行っています。子会社といっても、所属タレントはバナナマンさん、スピードワゴンさんなど有名な芸人さんがたくさんいますし、親会社のホリプロ所属タレントと同列に扱われるみたいです。
そのホリプロコムで毎月開催しているお笑いライブ、そこに参加する権利を得るためのオーディションが「ネタ見せ」です。
ネタ見せに合格したら即ホリプロコムに所属できるというわけではなく、あくまでもライブに参加するチャンスを得るといったオーディションです。
その後どうなるかは、本人たちの実力次第となっています。
舞台やミュージカルのオーディション
ホリプロは舞台にも力を入れているので、様々な公演を行っています。そこで行われているのが、出演者を選ぶオーディションです。
オーディションが行われるのは舞台やミュージカルの出演者になるので、求められる人材もその役柄に合っている、もしくは合わせる自信がある人だけに絞られます。
引用:HORIPRO
上記は、舞台「ビリー・エリオット」の時のオーディションです。主役がオーディションなんてすごいですよね!
この作品は世界中で上演されているそうですが、どの国でも主役はオーディションで決めているようです。
主役なだけに、射止めれば一気にスターへの道が開かれます。しかし、応募条件には身長や年齢、性別、声変わりしていないこと等、役柄にあった条件が細かく設定されています。
そのため、舞台やミュージカルに関するオーディションは誰でも応募できるわけではありませんし、経験者向けの難易度の高いオーディションとなっています。
ホリプロオーディションの評判は?
さて、ここからはホリプロのオーディションの評判について、それぞれ見ていきたいと思います。
ホリプロタレントスカウトキャラバン
ネタ見せ
舞台やミュージカルのオーディション
ホリプロタレントスカウトキャラバン
ホリプロオーディションの中でも1番有名なホリプロタレントスカウトキャラバン。世間の評判をのぞいてみると
「芸能界への有力な登竜門」
「芸能界でも歴史の古い、伝統的なコンテスト」
「グランプリに選ばれるとスターへの道が大きく開かれている」
などなど。
有名なオーディションだけあって、グランプリか審査員特別賞が取れれば成功間違いなし!という感じです。
私も出身のホリプロタレントスカウトキャラバン、第44回の応募が始まりました✨
人生が変わる大きなきっかけになるかもしれません、ぜひ、ご応募ください。#RT #ホリプロ #オーディション #ミュージカル #歌 #拡散希望 https://t.co/MwKurQgF0I— 入来茉里 (@mari_iriki) September 1, 2020
実際にオーディションに参加した入来茉里さんは、「人生が変わる大きなきっかけになるかも」と言っていますね。
ホリプロ同期4人のオーディション当時を見てみたが、全員ソロまたはユニットでデビューしてるしやっぱホリプロすごいわ pic.twitter.com/F5tjKtUuG6
— いお (@ioP9302) May 17, 2016
この4人は、2011年のホリプロタレントスカウトキャラバンに参加した人たちです。その時の募集テーマは「次世代声優アーティストオーディション」で、グランプリは田所あずささんでした。
ところが、全員デビューしています。グランプリになれなくても、ファイナリストになるとそのままスカウトされる事も多いようです。
グランプリ以外もデビューできるなんて、このオーディションのすごさがわかりますよね。
ネタ見せ
ネタ見せは、ネタの良し悪しだけで合否が分かれるオーディションです。そのため、ツイッター上には下記のようにネタ見せに合格できた芸人さんの喜びのツイートが溢れています。
https://twitter.com/saru16_k/status/828526103887110144?s=21
ネタ見せもライブも毎月行われているだけあって、少し検索しただけでもこのようなツイートがたくさん見つかります。
しかし、そのようなツイートを見ても正直言って「誰?」という感じで、知名度のある方は見受けられません。
ネタ見せに受かってもホリプロコムの所属になれるわけではなく、あくまでもライブの出演権を得るだけという事もあり、このオーディションは人気芸人への第一歩、本当に最初の最初の第一歩という感じでしょうか。
それでも面白ければ契約にいたる事もあるので、厳しくても頑張る価値はあるでしょう。
それに、ホリプロはエンターテインメントの総合商社と呼ばれているだけあって、俳優さんだけではなくお笑い芸人やスポーツ選手も多く在籍している事務所です。
ホリプロコム設立前の芸人さんはホリプロ所属のままになっていますが、その中にはさまぁ~ずさんや伊集院光さんなど活躍されている芸人さんが!
つまり、ホリプロコム所属になれれば、活躍している芸人さんたちの冠番組などに出演するチャンスも多いという事です。
更に映像事業部ではドラマからバラエティ番組まで幅広く制作しているため、そういった作品や番組に出るチャンスもあります。
そのため、ネット上では
「ホリプロに所属できればスターになれる」という意見まで。
これは、頑張る価値ありますよね。
舞台やミュージカルのオーディション
即戦力が求められているためか、上記に挙げた「ビリー・エリオット」ではオーディションに約1年かける等、全体的に桁違いの規模で行われています。
そのため、ネット上では
「スターへの登竜門」
と言われています。有名なホリプロタレントスカウトキャラバンの評判が「芸能界への有力な登竜門」だったのに対し、こちらは「スターへの登竜門」です。
これは、合格したら有名な舞台やミュージカルに出演できるという事もありますが、2次審査通過者から一流コーチ陣によるトレーニングが受けられる等、実力を付けられるメニューになっている事も多いためだと思われます。
ちなみに「ビリー・エリオット」オーディションの2次審査通過者に用意された一流のコーチ陣ですが、バレエ・レッスンは熊川哲也主催のKバレエスクール、アクロバットはコナミスポーツクラブ等、本当に一流です。
海外で「ビリー・エリオット」のオーディションを勝ち抜いて主役を演じたトム・ホランドさんが、その後映画「スパイダーマン」で主役に抜擢されているのを見ると、「スターへの登竜門」に説得力が増しますよね。
また、ミュージカルの「スクールオブロック」に合格した人の中には
https://twitter.com/sormusicaljapan/status/1337755484158185476
ホリプロタレントスカウトキャラバンのグランプリになった人まで!
グランプリ以外にも、ファイナリストにもミュージカル合格者がいたようです。公演自体はコロナ禍のせいで中止になってしまったようですが、レベルの高さが伺えますね。
ホリプロオーディションの内容は?
それぞれ分野も違えば求めている人材も違うホリプロオーディション。内容はどうなっているのでしょうか。それぞれ見ていきましょう。
ホリプロタレントスカウトキャラバン
ネタ見せ
舞台やミュージカルのオーディション
ホリプロタレントスカウトキャラバン
オーディションの流れをみてみましょう。
書類審査・web審査・地方予選会場審査
1次審査(自己PR)
2次審査(演技審査が多い)
3次審査(更に演技力をみる審査等)
最終審査(合宿)
上記の通り、オーディションの内容は最初に審査があり、その後1次、2次、3次審査と進みます。その間に30秒間の自己PRやお題に沿った演技審査等があり、ファイナル……という流れです。
しかし、オーディションは求める人材によって審査内容が変わるため、毎年同じではないようです。
例えば2011年の次世代声優を探すオーディションだった時は、演技の内容が戦隊ものや学園青春ものになったり、2013年のモデルを探すオーディションの時はウォーキング審査が行われる等。
ただ、細かい内容は違えど演技審査や歌唱審査は毎回あるようなので、対策しておきましょう。
大体このような感じだったオーディションですが、去年はコロナの影響もあって、リモート審査が基本と、また方法が変わっています。
そのため、去年は1次審査がアカペラ動画の自撮り、3次審査はリモートでのレッスンを通した審査、合宿が行われる事が多かった最終審査は都内会場での決戦大会となる等、たいぶ内容が変わりました。
これからもリモートが基本となっていくかもしれませんが、やり方はどうあれ出されるお題はそのオーディションで求めている人材に沿ったものなので、参加するオーディションではどのような人材が求められているのか、見極める事が大切です。
ネタ見せ
ネタ見せの概要をみてみましょう。
・申し込みはHPから
・応募条件は、どこの事務所にも所属していないこと
・ネタ見せは本番の約1ヶ月前に行われる
・オーディションに参加できるのは毎月15組程度
・現在ネタ見せに参加するのに6~7ヶ月待ち
・参加者は2分半以内のネタを1本見せる
概要はこんな感じで、参加組が15組になるとその次のオーディションに回されるようです。審査内容は「ネタ見せ」の名の通り、ネタを見せるだけとなっています。
シンプルに面白いか、面白くないかだけ見られる実力主義の世界です。
舞台やミュージカル
こちらは、応募自体は応募用紙やWEBの応募フォームからと共通していますが、その後は様々です。
応募時に楽器の演奏動画をYouTube上にアップしてそれが第一審査になったり、オーディション前に事前レッスンがあることもあれば、ある程度絞った後に残った候補者にトレーニングを行う事も。
最終審査も募集する役によって歌や芝居だったり、バンドを組んでの演奏だったり等、その時々の作品や募集している役柄に合わせて行われます。
そのため、決まった形はないようです。共通しているのは実力を問われるということでしょうか。
また、ポスターに「経験者のみ」というような表示はなく、むしろ「プロ・アマ問わず」と書いている事もあります。しかし合格した人の経歴を読むと大体の人は
・演技
・歌
・ダンス
・バレエ
辺りを習っているので、こちらのオーディションに関してはやはり経験者向けと考えた方がいいでしょう。
しかし2017年の「ビリー・エリオット」の主役を射止めた山城力さんはダンスの経験がほぼなかったにも関わらず、身体能力ややる気の強さで合格したとの事なので、自信のある人は頑張ってみてください。
ホリプロオーディションの合格率
オーディションの合格率はどうなっているのでしょうか?
合格できるのがほんのわずかなので、受けようと思っている人はとても気になりますよね。
ホリプロタレントスカウトキャラバン
参加人数は年によって違いますが、近年では少なくて2万人弱、多いときは5万人以上となっています。
相当なバラつきがあるのではっきりとは言えないですが、平均でいうと3万後半から4万人くらいでしょうか。
そうなると、グランプリの倍率は4万倍!
確率で言うと0.0025%くらいです。
ホリプロタレントスカウトキャラバンの合格率は、非常に厳しいと言わざるを得ません。
ちなみにグランプリの他には審査員特別賞が出る事が多いですが、毎回ではありません。
他にもその年々によって
準グランプリ
ソフトバンク賞
ベストグラビア賞
演技賞
など、他の賞が存在する時もあります。しかし参加人数から考えると、無いに等しいと言わざるを得ません。
ただ、難しいだけにグランプリや審査員特別賞に選ばれた人はスターになるのだとも言えます。
ネタ見せ
オーディションに参加できるのが毎月15組程度で、合格するのは2~3組なので、3組合格したと仮定すると合格率は20%です。
参加組数が15組なため、そこから3組合格できるとなると合格率は高いように見えますが、実際にはネタ見せに参加したい芸人さんたちが6~7ヶ月待ちしている状態です。
単純に参加組数を限定しているためにこのような結果になると考えた方がいいでしょう。
また、オーディションに合格したとしてもホリプロコムの所属になれるわけではないので、合格率が高くても、本当に実力がない限り道は開けないようです。
参考に、ホリプロコムが運営する養成所「ホリプロ笑売塾」からホリプロコムと契約した組数に触れたいと思います。
ホリプロ笑売塾は、授業料を払ってお笑いやダンス、トークのノウハウを習う養成所で、卒業時に優秀者はホリプロコムとの契約という特典があります。
卒業ライブに参加する10組強の芸人さんの中から、毎年2~4組が契約に至るとのことです。
これも一見合格率が高そうに見えますが、入学金と授業料を合わせて50万円弱を払い、1年間しっかり授業を受けても残りは契約できないということです。そして、卒業ライブに参加する前に辞めてしまう人も多いということを考えると、やはり厳しいと言わざるを得ないと思います。
舞台やミュージカル
舞台やミュージカルは、その時々の作品によって募集人数や合格者が違います。また、応募できる条件も限られているため、合格率を「これ」という事は難しいです。
参考までに挙げれば、「ビリー・エリオット」は応募総数1346名の中から合格したのが4人なので、合格率は約0.3%。
「スクールオブロック」は1565名の中から合格したのが24名なので合格率は約1.5%となっています。
ホリプロオーディション参加の流れ〜合格のために〜
合格が非常に厳しいオーディション。では、どうしたら合格できるのでしょうか?
ここでは、実際にオーディションに参加するとなった時に、どのような事をすればいいのかみていきます。
募集内容のチェック
申込み
自己PR
募集内容のチェック
まず必要なのは、募集内容のチェックです。何故なら、ホリプロが求める人材も、オーディションの内容も、毎回変わるからです。
もちろん「ネタ見せ」は例外ですが、作品によって募集内容が変わる舞台・ミュージカルはもちろん、ホリプロタレントスカウトキャラバンも毎年募集内容が変わります。
そのため、情報をチェックする事が必要になってきます。例えば、2020年のホリプロタレントスカウトキャラバンはこんな感じで募集が出ました。
しっかりと求めている人材が、「ミュージカル次世代スター」と書いてありますね。
ちなみに直近の募集内容は以下の通りです。
2015年 | #kawaii |
2016年 | PURE GIRL 2016 |
2017年 | 気になるあの子 |
2018年 | 好きになってもいいですか? |
2020年 | ミュージカル次世代スター |
なので、まずは募集内容をチェックして、求められる人材に近づける努力と対策が必要になってくるでしょう。
その他、ホリプロタレントスカウトキャラバンの基本的な応募資格は以下の通りです。
・11歳(小6以上)〜20歳の男女
・国籍不問
・芸能プロダクション未所属
※未成年者は親権者の同意
舞台・ミュージカルのオーディションについては、毎回内容が違うので、ポスターやHPをチェックしてください。
参考:HORIPRO
申込み
ホリプロタレントスカウトキャラバンは、第40回の時に「NEXT STAR」という、ソーシャルメディア上で応募から投票審査、結果発表まで行えるオーディションサービスを活用して募集がされ、話題になりました。
それ以来、時代の流れもあって申し込みはWEBが主流になっているようです。
第44回の時はコロナ禍のため申し込みはWebエントリーのみ。その後の審査も、最終の決戦大会以外はリモートを中心に行われました。
その他、ネタ見せの申し込みはHPから、舞台・ミュージカルは書類とWeb応募の両方があります。
ホリプロは、常に新しい事をやっていく事務所です。こまめにオフィシャルサイトをチェックして、変化に乗り遅れないようにしましょう。
自己PRを考える
自己PRはオーディションの基本!募集の内容やホリプロが求めている人物像の事も踏まえて考えておく必要があります。
特に新人発掘が目的のホリプロタレントスカウトキャラバンの場合は審査員に「会ってみたい」と思わせることが重要です。
「頑張ります」などの言葉はみんな書いてくるのであまり意味はないと言えるでしょう。
少しくらい外見がきれいでも、前に出て行く意欲が見られない等、印象が薄い人はガンガン落とされるらしいです。
それよりも、
・特技や長所
・ホリプロを志望する理由
・好きな映画や舞台等
・ホリプロでやりたいこと
・なりたい将来像
等を具体的に書きましょう。
そうする事で、その人がどんな人なのか伝わりやすくなりますよね。
また、メイクやファッションはナチュラルな物がいいようです。
石原さとみさんのデビュー時を思い出してください。
今とは全く違った初々しい姿というか、原石というか……。
スカウトキャラバンでは、「原石を見つけ出す」という事も重要なので、過剰なメイクはあまり意味がないそうです。
それよりも、「磨くと光る」と思わせられたら大成功ではないでしょうか。
それとは違って、特技やスキルをどんどんアピールすべきなのが舞台・ミュージカルです。初心者OKのオーディションだとしても、求められるのは即戦力なので、たくさんアピールしましょう。
応募時に動画が必要な事もあるので、スキルは磨くに越した事はありません。
それは、ネタしか見られない「ネタ見せ」にも同じことが言えます。
そして、1番大切なのは気持ちです!
いくらキレイでも印象が薄い人は落とされるホリプロタレントスカウトキャラバン、完全な実力主義なネタ見せ、初心者でも気持ちの強さで受かる事もある舞台・ミュージカル等、気持ちの強さは1番大切ですよね。
ホリプロオーディションまとめ
・ホリプロのオーディションには、新人向けのホリプロタレントスカウトキャラバンと、お笑い芸人向けの「ネタ見せ」、舞台やミュージカルのキャストオーディション等、経験者向けのものがある
・ホリプロのオーディションは、スターへの道が約束されたオーディション
・オーディションの形態が変化してきているので、オフィシャルサイトから応募方法や求められている人材の情報を得る
・合格率は厳しいが、それだけに合格するとその後の活躍が約束される
以上、ホリプロのオーディションについて見てきましたが、どうだったでしょうか。
気持ちが挫けそうな時は、歴代受賞者や合格者の名前を眺めて、絶対に仲間入りするぞ!という強い気持ちを持ってくださいね。